株主・投資家との対話

中間株主通信

当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値向上のため株主の皆さまと積極的な対話を行い、株主の皆様のご意見やご要望を経営に反映させていくことが重要と認識しています。株主様との対話の一環として、中間株主通信を株主の皆様へお送りしました。

2026年2月期中間株主通信

株主の皆様へ

日頃より格別のご理解、ご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
当社グループは、今年5月に策定した中期経営計画『変身』と『成長』の実現に向け、「既存事業の変革(変身)と新たなドライバーの成長」を最重要課題と位置付けています。戦略基軸として、国内事業は「業態進化と新たな付加価値創造」、ラーメン事業は「第3の事業ドメインへ」、海外事業は「既存エリア最適化と新規マーケット進出」を推進しています。
当中間期の経営成績は、売上高1,104億46百万円(前年同期比11.2%増)、営業利益44億38百万円(同19.5%増)、経常利益48億2百万円(同21.0%増)、親会社株主に帰属する中間純利益26億44百万円(同19.5%増)となりました。全社既存店売上高は、前年同期比7.5%増、全社店舗数については、国内38店、海外38店を出店し、2,834店舗となりました。
吉野家セグメントにおける店舗数は1,271店舗(出店23、閉店11)となり、増収増益となりました。新サービスモデルへの改装および出店を継続したほか、様々な商品施策や販売施策を実施し、中でも「牛玉スタミナまぜそば」は計画以上の来店促進につなげることができました。また、店舗の利便性向上を目的とした店内タブレットは計画を上回るペースで導入が進んでいます。はなまるセグメントにおける店舗数は418店舗(出店10、閉店7)となり、増収増益となりました。「つくりたて」を実現させるべくテーブルオーダーの検証を行っています。また、「おいでまい!さぬきプロジェクト」では讃岐うどん文化の伝統を守り、革新を起こすことに挑戦しています。
海外セグメントにおける店舗数は995店舗(出店38、閉店41)となり、為替および人件費を中心としたコスト上昇などの影響により減収減益となりました。収益増加に向けて、商品力の向上および販売施策の強化に取り組んでいます。その他に分類されるラーメン事業においては成長基盤を強固にするため、グループ横断での連携を推進しています。
売上は概ね計画通り推移し、コスト面では、原材料高騰が継続しましたが、変動費を適切にコントロールした結果、予想を上回ることができました。これに伴い、通期連結業績予想を上方修正しました。これらを踏まえ、中間配当を1株当たり11円(前回予想比+1円)とさせていただきました。期末配当についても同様に11円(前回予想比+1円)を予定しており、2026年2月期の年間配当は、1株当たり22円となる見込みです。
株主・投資家の皆様におかれましては、当社グループの『変身』と『成長』にご注目いただき、引き続き長期のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

株式会社吉野家ホールディングス 代表取締役社長成瀨 哲也
代表取締役副社長小澤 典裕

財務ハイライト

・売上高【2026年2月】225,000(予想)/110,446・営業利益 【2026年2月】8,200(予想)/4,438・親会社株主に帰属する中間(当期)純利益【2026年2月】4,800(予想)/2,644

吉野家

「牛玉スタミナまぜそば」、「牛たん麦とろ御膳」、「厚切り豚角煮定食」がヒット

当期は期間限定の高付加価値商品により、顧客層と利用機会を拡大しました。「牛玉スタミナまぜそば」は吉野家初の麺商品として話題となり、新規のお客様を含め幅広くご愛顧いただきました。また、「牛たん麦とろ御膳」や「厚切り豚角煮定食」は、厚切り牛たんや塊角煮を存分に楽しめる商品として、男性のお客様を中心に高い需要を得ました。

牛玉スタミナまぜそば
牛たん麦とろ御膳
厚切り豚角煮定食

介護食「吉野家のやさしいごはん®」より、新商品「牛おかゆ」を販売開始

10月より、吉野家公式通販ショップやドラッグストアなどで、ユニバーサルデザインフード規格に対応した新商品「牛おかゆ」の販売を開始しました。お客様目線で商品を開発することにこだわった、調理の手間なくそのまま召し上がれる常温商品です。高齢化が進む中、今後も在宅介護の負担軽減につながる商品開発に努めてまいります。

吉野家 公式通販ショップ QRコード https://e-shop.yoshinoya.com/shop/c/c78/

はなまる

創業25周年「おいでまい!さぬきプロジェクト」を展開中

創業の地である香川県と共に歩んでいきたいという思いから、1月に発祥の地・香川県高松市に本社を移転するとともに、「おいでまい!さぬきプロジェクト」を始動。地元の公共交通機関とのコラボレーションや、香川県産小麦粉「さぬきの夢」を配合したうどんを提供するほか、香川県の直営5店舗を1店舗ごとに異なるコンセプトのうどん店に刷新。讃岐うどんの多様性を体現しつつ、地域とのつながりを深めています。

「おいでまい!さぬきプロジェクト」 QRコード https://oidemai-sanuki.jp/

ブラッシュアップした夏季限定「冷やし担々」が好評

例年人気の「冷やし担々」にピーナッツをトッピングし、軽快な食感と香ばしい風味を追加しました。また、「白ごま担々」、「温玉担々」、「豚しゃぶ担々」の3種類を展開し、食材の組み合わせや食感に工夫を凝らすことで、厳しい暑さでも食欲を引き立てる冷たい麺の夏季限定商品として不動の人気を獲得しました。販売実績も好調で、話題性と売上向上に寄与しています。

はなまる 冷やし担々画像

海外

吉野家シンガポールの商品がHealthier Choice Symbol(HCS)認証を取得

シンガポール政府保健省健康増進局より、牛丼をはじめとした商品が、低カロリー商品としてHCS認証を取得しました。この認証を取得した商品は、健康意識の高い現地のお客様にとって、より安心して選択しやすいものとなります。また、吉野家シンガポールは、2024年末に「ハラル認証」も取得しており、イスラム圏を含む現地マーケットの拡大に努めています。

吉野家シンガポールの商品画像

アジア地域を対象とした実技大会「アジアカップ」を開催

吉野家ホールディングスは、昨年、アジア地域を対象とした実技大会「アジアカップ」を香港にて初開催。今年は、台湾、シンガポール、フィリピン、インドネシア、モンゴルの代表が東京・有楽町店に集い、牛丼の煮肉や盛り付けなどの技術を競い合いました。「吉野家」のこだわりを尽くした牛丼のうまさは世界共通です。技術の研鑽と継承を通じ、海外店舗でも安定した品質とブランド価値の維持・向上を図ります。

ラーメン

京都発ラーメンを展開するキラメキノ未来、社会貢献と市場拡大を両立

今年1月にグループ入りしたキラメキノ未来は、社会問題となっている放置竹林の活用を目指す「京都産メンマプロジェクト2025」を実施。放置竹林から国産メンマを製造・提供し、ラーメンを通じた社会貢献に取り組んでいます。今年8月には、大阪市へ鶏白湯らーめんと台湾まぜそばを看板商品とした「キラメキノトリ」を初出店させるなど、事業拡大とともに社会貢献活動にも積極的に取り組んでいます。

キラメキノトリ ラーメン写真
キラメキノトリ 外観写真

広島発祥のウィズリンクによる丸鶏醤油ラーメン「とりのすけ」九州へ出店

丸鶏醤油ラーメンの独自の香り・とろみ・コクが武器の広島発祥「とりのすけ」が、今年4月に熊本県で新規店舗をオープンしました。さらに、11月には熊本県内に2号店を開店予定です。中国エリア中心の展開から九州への拡大は、国内市場の裾野拡大とブランド認知向上に寄与します。ウィズリンクは、フランチャイズオーナーによる出店を進め、直営・フランチャイズ双方で国内外の事業拡大を加速させ、持続的な成長を目指します。

とりのすけ ラーメン写真
とりのすけ 外観写真