Promise to Customers/ 「お客様」への約束

高齢者向け牛丼の具を
常温商品として提供
株式会社吉野家 外販事業本部 商品企画室 室長 音喜多 弘樹
PROFILE
食肉加工品メーカー、食品OEMメーカーでの営業・商品企画を経て、2017年8月に吉野家、ケア事業部に入社。「吉野家のやさしいごはん」の事業給食企業・介護施設への営業担当として活躍。2020年9月からは商品企画室で介護食を含む外販商品の開発に従事。

世の中のニーズ・社会的要請

高齢者人口の増加が続く我が国では、地域包括ケアシステムを円滑に進めるべく、高齢者のケアを在宅中心とせざるを得ない状況が生じており、家庭でも利用しやすい介護食のニーズが高まっています。高齢者が充実した生活を送るためには、日々の食事を通じ、食べることの楽しさや喜びを感じていただくことが重要です。咀嚼・嚥下機能の低下や塩分量の調整に配慮しつつ、おいしさと豊かさを十分に備えた介護食が求められています。

「食欲」からのアプローチで「心身の健康」を創造

「吉野家のやさしいごはん」に込められた想いに感銘

3年半前、冷凍食品の「吉野家のやさしいごはん」を初めて食べた私は、介護食として充足している本商品が、吉野家の牛丼の味わいも十分に保持していることに強い感銘を受けました。そして実際に、本商品が介護施設生活に明るさや活気をもたらしている様子を目の当たりにし、高齢者の心身のケアにもつながる、おいしさ・楽しさの価値提供の可能性を確信しました。

開発は味と見た目にこだわり、常温化で販路を拡大

その後、より利用しやすい常温商品化のご要望をいただくことが多くなりました。常温商品であれば取扱い要望の強かった歯科や調剤薬局などへの販路拡大も可能となります。

そうしたニーズに応え、約2年をかけて「きざみ牛丼の具」「やわらか牛丼の具」のレトルト商品2種類を開発し、2020年11月に発売しました。風味の保持や肉の収縮低減など、常温商品化における課題をクリアし、UDF(ユニバーサルデザインフード)規格に対応した商品を完成させました。味はもちろん見た目にもこだわったレトルト商品の登場は、介護の現場だけでなく流通業者からの反響も大きく、今後は生産体制を整え、ドラッグストアやスーパーマーケットへの提案を開始します。

吉野家ならではの「おいしい肉を食べる満足感」を提供

ケアビジネスのミッションは、吉野家ならではの「おいしい肉を食べる満足感」をコンセプトに、食欲からのアプローチで心身の健康に寄与していくことです。介護食の選択肢を拡げ、すべての人々に食の豊かさを提供していきたいと考えています。