安心品質を守る仕組み

調達

食材調達においては、グループ商品本部内の商品部が一括して仕入機能を担っています。コストダウンや業務効率向上の観点だけでなく、安全な食材を安定的に調達するためにも、集約・一元化による取り組みが不可欠です。グループ商品本部商品部では、常にお取引先様との緊密な関係の構築に努めていますが、安定調達のリスクヘッジとして複数の取引先からの購買を基本としています。そして食材の安全を担保すべく、商社や卸など中間業者と連携して産地に直接出向き、衛生管理・品質管理体制の確認および指導を定期的に実施しつつ、生産者の方々とコミュニケートしています。お取引先様との関係構築のベースとなるのは、尊重と信頼で結ばれたパートナーシップです。双方が利益を得られる適正価格を維持しつつ、お互いの事業内容をよく知ることで、得意・不得意を補完し合う協力関係が生まれ、それが強い調達力につながっていきます。

製造・加工

2016年10月、グループ商品本部商品部および東京・京都工場において、食品安全マネジメントシステムの国際規格「ISO22000」認証を取得しました。これはHACCPに基づいた食品安全管理手法により、安全・安心な商品を提供するための国際基準です。全国5カ所の製麺工場では「安全・信頼・品質・効率」を標語に、安全管理を徹底しています。特にはなまるうどん千葉工場では2016年より製麺工程の完全オートメーション化を実現し、職人の技術を機械で再現。製造データを蓄積・数値化することで安定品質の維持や技術改善にも貢献しています。

物流

物流においては、ドライバーの長時間労働や過重な業務負担の解消を目指す「ホワイト物流」推進運動に参画し、物流改善の提案や協力、発注量の平準化、法令遵守への配慮といった取り組みを進めています。また、物流改善では、当社グループが仲立ちとなって配送業者間の連携を促し、イレギュラーな配送には自社ドライバーを運用することで、負担軽減と業務効率化につなげています。またドライバー人材を紹介するサポートも行っています。

調理・接客

安全で安心な食事を提供するため、全国の店舗で定期的な検査や点検を実施し、スタッフ全員が「食の安全」への高い意識を持って衛生管理を徹底しています。調理や食材管理はマニュアルに基づき統一されており、効率的なオペレーション体制を整えています。これにより、提供する商品の品質のばらつきを防ぎ、全国どの店舗でも同じ品質・サービスを実現しています。また、お客様にご満足いただける店舗体験を提供できるよう、QSC(品質・サービス・清潔)の向上にも常に尽力しています。吉野家・はなまる・ウィズリンクでは、サービスや技術の研鑽および継承を目的に、定期的な技術コンクールを開催し、従業員の技術力向上にも取り組んでいます。

検査

吉野家で提供する食材については、「食品安全方針」を定め、原料・加工・運搬・保管・お客様への料理提供に至るまでに予見される“食に係わるあらゆるリスク”に対応しています。また、細菌性、ウイルス性食中毒、アレルギー、農薬、異物などの危害を想定し、全ての過程において衛生的な取扱いを実施しています。品質保証部門では監督官庁、各種検査機関、食品業界などから常に最新の科学的知見を取り入れ、現実的で最も有効な品質保証体制を構築・運用し、お客様の安全をあらゆる角度から追求しています。購買担当に対して、品質保証部門から知識レベルアップの教育を行っているほか、お取引先様に対しても、食材の特性に応じて、購買担当と品質保証部門の担当による同行査察を通して、改善指導を行っています。