人材育成方針
グループ人事本部人材戦略部の役割と機能
グループ人事本部人材戦略部のミッションは、「ひと」と組織のパフォーマンスを最大限に引き出し、未来と今の吉野家ホールディングスを担う人材集団を創出することです。従業員と組織がともに成長する環境・風土・組織をつくり、変化を先導する次世代リーダーとなるための成長機会を公平に創出し、社員一人ひとりが健康で働きがいややりがいを持って多種多面にいきいきと活躍することで、企業の持続的成長ひいては社会への価値還元を目指します。グループ人事本部人材戦略部が考える4つの機能「人材開発」「組織開発」「制度開発」「適材適所」について、グループ経営トップとの対話を通じて優先順位を定め、グループ各社と連携しながら、施策提案を行う形で全体をマネジメントしています。
店舗のオペレーションや運営、エリアマネジメントなど、当社グループの業務を通じて体得したスキルや知識は、外食産業において広く通用するものであり、社員には人的資源としての高い市場価値があります。社外にも目を向けて世の中で活躍できる人材価値を高め、活かしていくことが、グループ経営理念「For the People」の実践にもつながると考えます。
人材戦略ロードマップ
4つの機能と 主眼 |
~2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | |
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施策 | 実績 | |||||
人材開発
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店長・エリアマネジャーの職務要件をグループ内で共通化すべく整理に着手
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組織開発
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管理職クラスを対象にコーチングスキル研修を実施、コミュニケーション円滑化・定着向上へ
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制度開発
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昇格者全員を対象とする新任管理職研修を企画・開発し、プレ開催
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適材適所
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約200名のプロファイリングを実施、過去の実施分と合わせて約300名分をデータ化 |
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経営理念「For the People」のもとでの人材育成
将来の当社グループの経営を担う人材の持続的な創出のために、グループ経営理念「For the People」のもと、採用の段階からダイバーシティ&インクルージョンを意識し、従業員の多様なキャリア形成を支援し、すべての人材が十分に能力を獲得・発揮できる環境の構築を行っています。 当社グループでは、すべての従業員を幹部候補とみなし、公平な教育の機会を提供するとともに、さらなる成長のための挑戦への機会や専門性の高い業務に必要な教育、積極的な配置転換など、成長と学びに必要な教育投資と環境の整備を行います。すべての人々に門戸が開かれた会社、それが当社グループの特徴です。
戦略人事構想にもとづく取り組み状況
当社グループの執行役員以上をメンバーとする「HR(ヒューマンリソース)会議」を立ち上げ、次世代経営層の発掘・育成に向けて、幹部候補となる人材の推挙や意図的配置、若手社員の積極登用といった動きを進めています。会議メンバーの役員は、自身が担当する部門内の人材の情報や、育成の優先順位などについてグループ内で共有し、適材適所を検討・決定します。また、同会議では、クオータ制や役職任期制などの運用について事業会社および各部門の状況を確認しつつ、戦略人事構想に基づく制度運用のあり方を議論しています。なお、グループ人事本部人材戦略部はグループ全社員をプロファイリングしており、経歴により確度の高い適材適所も行なっています。
トップランナーを生み出すための教育投資施策
当社グループの将来を担う次世代経営陣および幹部人材の発掘・育成に向けて、ホールディングスと国内事業会社の上位階層の従業員を対象に、二つの部門方針を掲げた取り組みを進めています。
トップランナーの輩出
トップランナーとは、ホールディングスの本部長および事業会社の執行役員クラス、部長・室長クラスを中心に、一部管理職クラスの人材を含む未来の経営幹部候補を指します。トップランナーの人材要件・人材像は、指名諮問委員会を通じて共有しており、管理職クラス以上の中で抜きん出ている人材を対象に、ジョブローテーションや外部研修などによる育成機会を設けています。
実務の質的向上
トップランナー輩出の母集団となる管理職クラスに対し、実務の質的向上を促しています。エリアマネジャー・スーパーバイザーが多くを占める管理職クラスは、初めて正社員の部下を持ち、スーパーバイザーが多くを占める管理職クラスは、初めて正社員の部下を持ち、ビジネスの原理・原則を学ぶ機会を得ることになります。その経験をより深め、学習サイクルを加速させるべく、グループの中核人材に求められる意識付けを行い、知識水準を高める施策を実施します。母集団の候補となる店長クラスに対しては現在、事業会社ごとの定型研修が行われていますが、今後は人材戦略部による教育投資の対象とし、候補者人材の実務の質を高めていきます。
グループで働く人材に期待すること
店舗のオペレーションや運営、エリアマネジメントなど、当社グループの業務を通じて体得したスキルや知識は、外食産業において広く通用するものであり、社員には人的資源としての高い市場価値があります。そのことを当社グループで働く一人ひとりが自覚し、社外にも目を向けて世の中で活躍できる「吉野家グループ出身人材」になってもらいたいと思っています。
こうした形で自らの人材価値を高め、活かしていくことが、グループ経営理念「For the People」の実践にもつながりますし、それを理解して働いてもらえる企業風土づくりこそ、人材戦略部の役割であると考えます。