Promise to Customers/ 「お客様」への約束

食事による健康の維持・増進

株式会社吉野家ホールディングス グループ商品本部 素材開発部 担当 梶原 伸子

食事の選択肢を広く用意し、情報発信を拡充

素材開発部は、外食チェーン初の機能性表示食品として2017年3月に発売した「サラ牛(サラシア入り牛丼の具)」を皮切りに、機能性表示食品の開発と健康メニューづくりを進めてきました。私たちはその取り組みを通じて、商品の健康機能をより明確化し、お客様に情報としてしっかり届けることの重要性を認識しました。2019年度に発売した「ローズヒップ唐辛子」と「だしサプリ」は、そうした考えのもと新たに開発した機能性表示食品です。

「ローズヒップ唐辛子」は、ローズヒップエキスの体脂肪低減効果に着目し、それを通販ショップの人気商品である唐辛子に配合した機能性表示食品です。粉末成分を混合する製造技術の確立に時間を要しましたが、携帯性に優れ、いろいろな食事のおいしさを引き立てながら、体脂肪マネジメントを可能とする商品として完成させました。

「だしサプリ」は、お客様が求める機能性に合わせて選べるサラシア・ペプチド・GABA・ローズヒップの4種類を揃えました。小袋に入ったスープ状の本品を丼メニューやみそ汁にかけ、召し上がっていただくことで、健康の維持・増進をおいしくサポートします。4種類個々の情報を届けるため、機能性や留意点を詳しく解説したリーフレットを商品に添えています。

素材開発部では、2020年度からの新中期経営計画における部門ミッションを「お客様がなりたい自分になるために、常に半歩リードし、選べる食事と有益な情報を提供する」と定めました。食事の選択肢を広く用意しつつ、情報発信の拡充を図り、お客様ひとり一人が求める健康の実現に寄与していく方針です。新たな取り組みとしては、吉野家のみならずグループ全体への供給が可能な健康素材の開発を進めており、本計画期間中の実用化を目指しています。

また吉野家では、牛丼そのものが持つ健康的な側面に着目し、大学との共同研究も進めています。2020年3月から提供を開始したセットメニュー「朝牛」はこの成果を活用した健康メニューです。「朝牛」は、牛丼の小盛を組み合わせた朝食時間帯の定食で、朝に牛丼を食べることによって血糖値がゆっくり上昇し、昼食による血糖値の変動も小さく抑えることができるため、身体への負担が少ないという「セカンドミール効果」(図1)を発揮します。

お客様とともに「食事による健康の維持・増進」を目指す取り組みに今後もご注目いただき、ぜひ店舗にてご賞味くださいますようお願い申し上げます。

図1:朝牛丼のセカンドミール効果